
明けましておめでとうございます!
N2として歩いた3年目の2021年も間もなく終わり、2022年が始まりました!
コロナ禍が続き、経営は切迫し、疲弊し、壁にぶち当たることが多かった年でしたが、新たな出会いに恵まれて年の瀬を安堵して過ごしていました
これもひとえにご贔屓してくださるあなかのおかげです。本当にありがとうございます。
しかし、肝心の売り上げは約50減。もともと流行り店でもなく、コロナ禍で減収はかなりきついはずですがなぜかお金回りは今年の方が良かったりしました。国や自治体からの支援のおかげもありますし、副業にも精を出していました。
コロナ禍自体はまだまだ続くでしょうがWithコロナでイベント各種も開催できる状況まで回復したので2022年が本当の始まりな気がしています。
さて、表題のワインですが最近入荷したナパヴァレーの超有名ワイナリーのKENZO ESTATE(以下、ケンゾーエステート) 柴鈴です。
こちらは日本人が作ったワイナリーで栽培しているぶどうで出来たワインなのですが、商品紹介でケンゾーエステートと創設者の辻本憲三氏に触れるうちにテンションが上がったのでこの記事を書いています。
今回購入した紫鈴(rindo)は非常にバランスの良い飲み口で繊細なタンニンとプラムやベリーを思わせる赤色果実味が高級感を際立たせます。ANA国際線ファーストクラスや豪華客船「飛鳥Ⅱ」のワインとして選ばれるなど国内での評価も高いこの赤ワインはどのようにして作られたのかをひとつのテーマである
「商魂」・・・商売をうまくやって儲けようとする気構えという意味
を絡めて書いていきます。私も含め函館人に圧倒的に足りない要素だと思います。
・・・と今回も最終的には爆弾投下しそうな記事は今度書くとして(笑)経営者の方もそうでない方もためになる内容を心がけていきます!
辻本憲三氏とは

まず、辻本憲三氏(以下、辻本氏)についての説明ですが、知らない人の方が少ないであろうゲーム会社のカプコンの会長兼CEOという個人でWikipediaが作られるほどの偉大な方です。
1998年。アミューズメント事業にすでに成功していたカプコンですがユーザーをインドアに偏らないようにという思いから購入したアメリカの地でワイン栽培の適正を見出し、ワイン事業に情熱を傾けていくことになります。
アメリカで買った土地は実質手つかずに近い状態だったということですが商魂たくましい辻本氏は自身も親しんだナパワインを日本に広めたいという思いからワイナリー作りに取り組むことになります。
素晴らしい発想と資金力の成せる業ですが、お金持ちの道楽で終わらないのがすごいところです。以前のブログにも書きましたが函館にも有名ワイナリーが畑作りを始めています。
箱館醸造の「郷宝」、五稜乃蔵の酒蔵と函館はお酒ブームに沸いているといっても過言ではありません。函館のワイン人口は少ないと感じていますが、乗るっきゃない、このビックウェーブに!
さて、話を戻して辻本氏のケンゾーエステートは広大なブドウ畑と醸造所、ケイブ(天然のワインセラー)、テイスティング棟だけの決して華美ではない施設でも、その品質から世界トップ100のワイナリーとして評価されるに至っています。
ワイナリーの自然環境こそがワイン作りの主役である。(KENZO ESTATE公式HP)
という哲学から作られるワインは日本だけならず世界でも愛されています。
そして一番感銘を受けた言葉がこちら
凡庸なワインか、世界最高峰のワインか
ワインもゲームと同じで生活に不可欠なものではない。だからこそ、一番いいものを作らないと見向きされなくなる。
辻本氏の根底にあるであろうこのNo1を目指す商魂が今のケンゾーエステートの評価に繋がっていると感じました。
世界中に愛されるナパワイン

カリフォルニア州に存在するナパヴァレーというとアメリカでも有数のワイン生産地です。
ナパ川が西部のマヤカマス山脈と東部のヴァカ山脈を侵食して出来た渓谷地帯で、火山の噴火の影響で山の斜面と底面で様々な土壌が混在する地域です。
ブドウ作りには土壌、気候、日照時間など多くの条件が必要でどこでも栽培できるものではありません。
専門的になってしまいましたが、日本人だけでなく世界中のワイン生産者が注目するかの地で出来るカベルネ・ソーヴィニヨンは最高級の品質で、生産者は辻本氏やXJAPANのYOSIKI氏、あまりにも有名なワイン界の重鎮がタッグを組んで作ったオーパスワンが名を連ねます。
すでに世界的にもカリフォルニアワインで有名だったアメリカワイン界ですが、その広大な土地にはワイン生産地として果てしない可能性がありました、ある種、ワイナリーのゴールドラッシュと言えますね(笑)
しかしケンゾーエステートも開墾3年にして初めてブドウを収穫しますが、そのブドウが世に出ることはありませんでした。
より良いものをつくるために

アメリカの天才的栽培家がケンゾーエステートを訪れたとき、その計り知れない可能性を感じるとともに、畑が完璧ではないことを看破したのです。
その栽培家にチームに加わってくれないかと打診した辻本氏に栽培家から言われた条件が
「全ての樹を引き抜き、畑を0から作り直すこと」
人の人生にリセットボタンはないと良く言いますが、ぶどうはリセットがききます、3年間一生懸命耕した畑をよりよくするため、辻本氏は条件を呑んで畑を1から作り直すことを決断します。こうまでして最上を目指し、栽培家の指揮のもと、いまのケンゾーエステートになる下地が出来ていきます。
三国志の劉備が諸葛亮を三顧の礼で迎えてから飛躍したように、一人のキーパーソンが今後を大きく変えることは良くありますが、ここに商魂が見えますよね。
ここまでしてよいものを作る、商魂たくましいと言うよりもう商魂おばけ!歴史に触れることで商品が好きになり、勉強にもなる。愛着も沸くし、勧める言葉に心も乗ると、もしかしたら飲みたい人も出てくるかもしれない?ちなみに余裕でボトル1万円は超える値段です(笑)ここで商売の話は別としてこうして広がっていく事業も素敵だと思います。
自分達に置き換えると
「全ての学歴、職歴、人脈を捨てて未知の土地で商売をしろ」と言われているようなものですね。
かなりおこがましいですがN2も実は似ていて、高校卒業後は函館には休暇の時くらいしか帰らず、大学で勉強した分野は使わず、10年越しに帰ってきて函館の繁華街は何も知らず、仕事もうまくいかないと困った状況でした。
バーテンダー経験はあったものの、いざ居抜きでバーを開き、1から人脈や取引先を開拓していくのってなかなか体験できないぶん楽しいです。
親の知り合いや昔からの友達はまだ少しいたのと協力者が初めからいたのでだいぶイージーでしたがいざやるともう大変でした。商魂もない商才もないなら人柄とちょっと知ってるワインで勝負するしかなかったのですがいまではなかなか面白い繋がりが出来たのは立派な財産です。
これもより良い店を作るために考えた方法のひとつですが、バーでお酒を出すことに100%の力を発揮して世界でひとつのカクテルを作るよりは、まずは函館のバー利用人口を増やすことに注力して事業の基盤を築く、展開はそれからでも遅くないことが分かりました。
とはいえ2022年はもうウォーミングアップ期間はもう終わったのでここから黒字転換できるようにしていかなければなりません。商魂をがつがつ出していかないといけませんね(;’∀’)
まとめ
一番良い店でなければ見向きされない。これにつきますね
函館で一番良い店と書けば抽象的ですが、まずはN2を知ってる人には一番でありたいし、そこからくる新規の方にも函館にこんなに良い店があったなんて!と言われるくらいになりたいですね。2022年の抱負です!
ということで新年最初はポジティブなブログにしました(笑)