
こんにちは。N2です
しばらくぶりの投稿ですが、近況を書いていきたいと思います。
カフェオープンから函館の飲み食い日記のオヤジさんが来てくれてパンケーキを堪能していました!ブログにも掲載していただきこれから人気はうなぎ登りだ!・・・からの休業要請があり、勢いを止められるようにGWは完全に休業していました。
5月17日からカフェのみ営業していますが、Barはいまだ休業要請の対象施設なので5月中は19時以降の酒類提供はしません。
休業期間中はGWでしたが、函館の観光施設や行楽関係は閉鎖、閉館でほぼ全滅。キャンプ場も封鎖され、外に出てもどこにも行けないという異常な事態でしたね。観光客も皆無
飲食店は3月4月の歓送迎会の盛り上がり、GWの観光客からの利益を失い現実から目を背けたくなる惨状。函館市の要である観光産業がストップし、店舗はシャッターを下ろすので夜景も寂しい明るさでした。
経営者になって1年目の締めに起こった歴史的恐慌で経済について、人について見えたことは多くありました。ただお客が来ない、利益がない、給料が下がったと悲観すること、現実を認識することも必要ですがこれからを考えることがもっと大事ですね。
これから日本は、そして函館はどうなってしまうのか?N2は何が出来るのか?自粛期間で考えたことや見えたものを中心に書いていきます。
コロナの不安が人間を変えた
5月17日現在で日本での陽性確認者は約16000人です。うち死亡者は756人。
未曽有の感染病で恐れていたことは対策の確立していない未知の病気による病死なのか?
多くの人は違うと思います。完全に経済が死にましたね。2月から始った自粛や休業で生活が成り立たなくなるほど経済がストップしたのです。
連日報道されるコロナ関係のニュース。感染者が今日は何名だ。通算何名だ、どこの誰だ?・・・確かに自分や家族を守るために情報は必要ですが、私が嫌いな日本人気質が経済対策に置いては足を引っ張ったかなと思います。
実際、ウィルスがどこにあるかは見えない、誰が陽性なのか判断しづらい。まさに雲を掴むような状況なのにネット社会は情報を届けます。誰も正解はわからない中でマスクは買占めと転売で高騰。一番必要な軽重症者や医療従事者に届かない有様に
どうやら人との接触や飛沫が原因だとわかると関係産業は自粛という名の営業停止を強いられました。この施策は大事だと思いますが、自粛のみを強いたのでそのしわ寄せが3月4月5月とより重症になって押し寄せています。
事実、N2も3月は昨年の平均売り上げに対し60%の売り上げ減少でした。相当ヤバい。このままだとまずいのでカフェ営業して固定客増やしたりと策は打ちますが一度自粛の流れになった函館は瞬く間にゴーストタウンになりました。
これには日本人の気質が悪循環に拍車をかけたと考えています。
1つは排他的気質。特に函館は地元愛が非常に強い分、周りからの流入や市外からの干渉に厚い壁がある特性があります。全国的に見ても感染第1波が収まった後の人の移動で越境ナンバー車への迫害が問題視されましたよね。
また、村文化が根付く地域では感染者とその一家全体を魔女のごとく追い詰める「村八分」といったいじめ気質も怖いですね。最近は問題のあった芸能人や店舗に対するモンスタークレーマーに加えて「自粛警察」なる存在がピックアップされてます。
「自分たちは自粛でおとなしくしてるのにお前達は楽しみやがって・・・」←BBQをしていた集団を通報
「お前がコロナを運んできてるんじゃないか?」←医療品や食料を運ぶ運送業者を非難
「(私たちが)危険だから(医療従事者は)外出は控えてくださる?」←4人の主婦が公園で子供を遊ばせていた1人の看護師を中傷
歪んだ正義感で組織や個人を射程外から攻撃する行為は今までもあったものの、一般人が一般人を通報、非難する光景を目にすると悲しくなりますね。飲食店の中には隠れて営業したり、正当に営業していてもその標的になり器物破損や営業不可能状態まで追い込まれる事態に発展。経営難で閉店する。果てには自殺する経営者が出てきています。
自粛で鬱屈している精神状態だからなのか、平時は問題ない行動でも非難の対象になってしまう。異常な人間性が見えた期間だと思います。私自身に被害はありませんでしたがニュースを見ているとすごい世紀末感でしたね。
個別行動を許さない同調圧力
2つ目は周りに合わせちゃうところ
各国の人間性を表した有名な話があるんですが
世界中の人々が乗る豪華客船タイタニック号。しかし氷山にぶつかり今にも沈没しそうな危機に。乗員に対して救命ボートは数が少ない。船長は人々に海に飛び込んでもらうしかない。さて船長は何と言ったか?というフィクションの話です。
これがかなり的を得ていてずっと記憶に残っています。
例えば
アメリカなら「いま飛び込めばヒーローですよ」
イタリアなら「美女が飛び込みましたよ」
ロシアなら「海にウォッカの瓶が流れていますよ」
イギリスなら「紳士なら飛び込むはずです」
ドイツなら「規則なので海に飛び込んで下さい」
日本なら「周りはもう飛び込みましたよ」
韓国なら「日本人はもう飛び込みましたよ」
なんて、一部ジョーク色が強いですが(笑)世界から見た日本人はこう映っているんですね。私もこれはその通りだと思います。ちなみにこの日本人気質や同調圧力は大嫌いなので周りと合わない行動、周囲と逸した考えが人間関係を壊したこともありましたが、今ではそれが個性で、最も尊重するべき個人の人格なんだと思えます。
この気質自体は日常生活で大きな問題にならないし、させないんですが今回に限っては完全に経済破滅ルートです。
「コロナで自粛が決まった。周りが、国が自粛している。ならうちもしなきゃ」
結果、手を繋いで全員仲良く死亡
「周りに合わせたら共倒れだ。俺は営業を続ける!」
自粛警察に叩かれてもれなく死亡
この二重苦で日本の経済は悪循環に陥ったと感じます。自粛=利益0が続くと経営者は働く気力を削がれます。現に私がそうなので(笑)お金がないから何もできない、買えない。モチベーションが地についても世間が自粛モードだからどんな新商品やアイディアを出しても受け入れられない。
この出る杭を叩く考えやめませんかね?ただ、良く言われるカウンターで叩けなくなるくらい高くなれば杭は叩かれないという言葉は好きですが(笑)
過剰な排他姿勢は慎むべきですが比較的感染の広がりが少ない地域は自粛しない。というガイドラインが早くにできていれば・・・N2もテイクアウトをやれば・・・とたらればを言ってもしょうがないので現状で出来ることから始めていきます。
自粛期間中何をしていたか
経営意欲の低下をまさに起こしていた休業期間。惰眠をむさぼり、現実逃避をしていた時もありましたが(笑)なんとか活動の目途が立ったので気持ちは盛り返しています。
しかし、現実として北海道は一部を除き自粛緩和が決定してもすぐにお客様が戻るわけじゃない。
特にBarは休業要請施設に指定されているのでまだ19時以降の酒類提供は控える店が多いと思います。
いつになれば平常に戻るのか?生活もあるけど自粛で鈍った客足はどうしようもない
なんて不安要素を考えていればせっかく再開したのにモチベーションは下がる一方です。
お金というのは当然ながら黒字×期間が長く続くほど貯まっていき、赤字×期間が長く続くほど減っていきます。お金があるという安心感が失われて数か月。潤沢な資金がある大企業やコロナ下でも業績に響かない業種じゃない人が多数を占めると思います。
この状況を打破するにはどうすればよいのか?こういう時は古人に学ぶようにしています。

愛読書の孫子の兵法をビジネスで活かす術が出版されています。いい感じに使い古してますよ(笑)
生死をかけた戦争に挑むのは経営者も同じです。
ピンチはチャンス・・・孫子ならどうしただろうか、見えてくるもので意識はかなり変わります!
ここで今のご時世にぴったりな一遍を紹介します。
将の九変の利に通ずるものは、用兵を知る
「将軍のうちで、九変(機転を利かせること)の利点を知るものは、軍隊の動かし方についてわかっているといえます」
将が指揮する軍隊が進軍するとき、進軍しては行けない地形、絶対に奪いたい城、逆に攻めてはいけない土地、聞いてはいけない命令などがある。それらを正しく使うのは過去の知識や経験からくる知恵の積み重ねということです。
今回の変事は感染症が広まりそうで経済活動が止まった。どうする?という難題でした。
この状況で無理に営業を続けること、不要不急の市外への移動をすることは下策でした。函館は感染者も少なく押さえられて大きな混乱はなかったのも幸いでしたね。凄腕経営者やフリーランスはこの様な状況でも困らないスキルや手腕があるのでしょうが私にはないので凡人が取れる中策しかありませんでした。
私が4月27日~5月15日まで何をしていたかというと序盤で現実を受け入れ、中盤でやれることをやって、終盤は活動再開のためのパワーを貯めるということでした。
こういう急場には機転を利かせる、柔軟性を持つ事が重要です。仕事をしていて普通では休めない日や時間に活動できる余裕が与えられた。ならば普段出来ない事をしよう。もしくはこの状況下でもある仕事をして資金を蓄えよう。勉強してスキルアップしよう。やれることはあるはずですよね
私は今GWはもっぱら農地整備をしていました
正月の重大発表で書いた空き農地の草刈りと投棄物の撤去、藁の迷路作りを有志と共に行っていました。おかげで想定通りの進捗で5月16日には密かにお試しキャンプもしちゃいました。
この空き農地の整備を進め、いつかは函館市で人を大勢呼べる野外施設にしていくことを考えるとワクワクが止まりませんね!
その合間には再開後にやりたいアイディアの整理、人との接触を出来るだけなくしてリフレッシュ。あとは親孝行ですね
GW明けに休業は続いて、それがさらに延長になってもやることと目標がぶれなければ歩いていけることがわかった期間でした。
さて、長くなりましたが次はこれからのN2を紹介していきます。
Barで取り組める店舗の正常化
まず取り組んだのは店舗の正常化でした。
お店が開いてること自体には何も言われないですが国や自治体の指針から、営業はしてもいいけどしっかり対策するようにと言われているのでN2も感染防止対策を実施しています。
最近はほとんどの店でビニールカーテンが設置され飛沫感染を防いでいます。お会計時も手渡しじゃなくトレーに乗せる。違和感があるけれどもこういう細かい事からって大事ですね。
カフェ&バーとしてN2にも・・・そう

ビニールカーテン付けました!これはマスターとお客様との間に(物理的にも心理的にも)壁が出来るようで少し戸惑ったんですが絶対必要な措置だと思い設置しました。
あとは入店時のアルコール消毒の励行、これらの新生活基準として北海道が打ち出したものが

この新北海道スタイルですね!道のHPからダウンロードできます。この安全宣言を掲げてこれからは営業していきます。
このように特効薬や治療法が確立し、コロナの脅威が落ち着くまではコロナと共存していく、していかなければならない世の中になっていくと思います。
5月いっぱいは休業要請に応えバー営業は控えますが、6月からは従来通りのイベントラインナップで営業して函館の街を元気にしていきたいですね!
まとめ
「コロナウィルスの影響で~」と言うのはもう飽きました。函館は元気です!と早く言えるようになりたいですね。
記事では自由気ままに書いていますが前半は日本人って陰湿!と再確認する暗い記事になってしまいました。
特に排他的だけど勝手な行動は許さない。周りがやってるんだからお前もやれよという圧力は経済を停滞させ、経営者にボディーブローのように利いてきています。いや、もうアッパーもらってますね
今後は飲食業、特に人と接する業種でも現実を受け入れ、対策を講じ、他者に何も言わせないくらい健全な活動をしていくことがなによりも大事だと思います。病気による人間的な自然死より経済的な死の方が何十倍も辛いし多いこの現状で、動く人も多いはず。
窮地を乗り越えた先に強い自分があることがなにより重要。
特に函館の人の特性が掴めてきてもうすぐ1年・・・コロナに負けず面白いカフェ&バーにしていき、消費者がいて初めて成り立つ商売なので店舗運営は万全に、来てくれたお客様には以前と変わらぬご愛顧を頂けるよう日々精進していきます。