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スシロー問題から見る顧客のモラルと性善説

こんばんわ。

今、世間を騒がせているスシローぺろぺろ事件について、飲食店を経営している身として一意見を書いていきます。

https://twitter.com/i/status/1620599103779672065

概要としては回転寿司屋で湯呑みや醬油のボトルを舐めたり、回ってる寿司に唾を塗る行為をSNSにアップした動画が拡散され炎上

スシローの株価下落で一時約160億円の損失を出す

当事者(高校生)、親が謝罪するもスシローは民事刑事両方で毅然とした対応を取ると表明

便乗で過去の不衛生動画が掘り返され延焼し、回転寿司離れやコロナ以上の衛生管理を求められるとなると外食産業にとっては大きなマイナスであり、冗談抜きで未曽有の危機となっています。

SNS上では、顧客がモラルの守ることが前提の回転寿司という形態ではこれらをやられた店舗は今後使いづらくなり、回転寿司にはもういけないという人も出てきています

直接の株価下落、間接的な未来の顧客喪失と相当なダメージですし、スシローほど大きい会社でも倒産がちらつく大事件です。

SNSって正直、うまく使えれば強い武器ですが、下手に使うと馬鹿発見器にしかならないので使い方はしっかり学ぶべきですね。

一時の承認欲求自己顕示欲で世界に痴態を自らさらすと個人、企業を簡単に傷つけることになります。

今回の事件はかなり大事になったので、私も分析がてら書いていこうと思います。

性善説の限界

辞書より性善説とは

人間は善を行うべき道徳的本性を先天的に具有しており,悪の行為はその本性を汚損・隠蔽することから起こるとする説。正統的儒学の人間観。孟子の首唱。

とされています。儒教の教えですが、要は人間は生まれた時からモラルを備えており、そのまま伸ばせば聖人や善人になれるが、悪に広がる可能性もあるので努力は続けていこう。という解釈がしっくりきました。

ビジネスにおいても、相手方は信頼できるから契約を結ぶということが多いですが、今回の事件はここに大きな落とし穴がありました。

飲食店は店と客との間で自由契約を結んでいるにすぎません。厄介なクレーマーなどは入店拒否が出来ますが、あくまで商品の受注前まで。今回のケースはもう席について商品も食べている途中での出来事なので、お店側から防ぐことは非常に困難。

全てのお客様が衛生的で良心的に食事を楽しんでもらえる。という性善説に頼る営業は日本では当たり前にありますが、外国からは批判されているとか。テレビで見るだけですが、アメリカとかはガードマンが迷惑なお客さんを普通に武力で追い出していますよね(笑)

そしてSNSが発達して民法やマナーを知らない高校生が今回のような事件を起こします。

かっこよく見られたい、面白いと言ってほしいという悪の欲求が人を動かしてしまいます。結果、名も知らぬ人に叩かれ、個人情報は晒され、所属組織や家族に嫌がらせや抗議をする。陰湿な日本人が持っていけない言葉の武器。本当に怖いですね。

今回の事件に関してはかなり厳しくやらないと今後もやる馬鹿が出てくると思いますので、加害者本人や家族がどうなったか。しっかり追って、周知して戒めにしてほしいですね。高校生くらいからネットリテラシーの授業を取り入れる動きも出てきそう。

現代の「スマホで嫌な情報も目に入る時代」だからこそ、完全にお客様の動きが監視できない性善説に頼るサービスは限界に達しつつあるのかもしれませんね。

三桁どころか二桁億円の賠償金を一般市民は払えませんし、どのような罪でどれくらいの重さになるかはわかりませんが、企業側の方がはるかに損失が大きく、イメージ回復出来ても傷の残る事件になりそうです。

Barにもいる迷惑客

以前も書きましたが、N2にも迷惑客はいました。活発に来店があった2019年の人ですが、常連様で固まるまでは変な人に悩まされていました。

私は温厚なのでやんわりお帰りいただきましたが、酒を飲まなくても暴走する人がいる現代で、酒を飲んだらなおさら酷いのではないか?と思うでしょうが、店の秩序を守るのもマスターの仕事と考えているのでN2は平和とだけ言っておきます。

若いころはゲームをして負けたらテキーラショットで一気飲みとか横行してましたし、アミューズメントBarやクラブなら騒いでもいいですが、オーセンティックBarで騒ごうものならほかのお客様から顰蹙を買うので私がある程度制止しています。

お酒を「嗜む」人に悪い人はいないと思っているので、飲酒性善説は大いに提唱していきたいところですね(笑)

今回の事件から得る教訓

↑フリーサイトからダウンロードした画像(題名:迷惑行為で承認欲求を満たす男+目立ちたがり)ですが最高ですね(笑)他の人からはこう写ってます。気を付けましょう!

この事件の発端の争点は、前述した承認欲求が大きいのだと思います。

未成年なら周りから良く思われたい気持ちは強いでしょうし、止めることでもないのですが、犯罪行為を嬉々として行い、それを世に放つ危険性をもっと知るべきでしたね。欲は人を狂わせる。

あとは感性の大人化

SNSで見る10~20歳が面白いと思うことは世間の面白いとはだいぶ乖離していることが多いです。内輪でげらげらしてるだけなら良いですが、自分はこんなに面白いことをやってると世界に発信して、極々一部の共感とウケを狙って、他から総すかん喰らって何が楽しいんでしょうね?

世の若手お笑い芸人がずっと埋もれているのは単純に面白くないから。内輪では受けていたネタも世間に受けなければテレビに起用されず陽の目を浴びません。

ダウンタウン世代の私は子供のころからお笑いを見ていますが、テレビで人気の方々は喋りが別格にうまい。喋りがうまい人は一緒にいて楽しいし、魅力的です。

お喋り達者になるには参考書やWEBサイトの情報に頼るのではなく、実際に人と話すほかありません。そう

Barに来るのが一番いいです。

初めて会うほかの常連と会話できますか?魅力的な異性がいたら声をかけれますか?すべての出会いはお喋りから始まります。お酒とマスターという味方もいます。有効に使いましょう。

感性の大人化という言葉にしましたが、人より一歩大人になるのは人間的魅力を持つこと。カッコ良い大人になれば小手先の一発芸より何が人に求められてカッコ良いかわかるはず

なのでBarを知らない大人は本当にもったいない!一番の近道は人と話す場に多く行く事です。ぜひBarにいらして楽しく、カッコ良く話せる方法を身につけてほしいと思ってます。

まとめ

今回は性善説と感性について書きました。

人間は何歳になっても未熟な部分があります。それを正してくれる人が周りにいないのであれば自分でなんとかするしかない。それには人と直接話すこと。たいていのことはそれで解決します。

自分から発するのが苦手な方はお酒やマスターに頼れるBarは相当良いコミュニケーションの場だと何年も力説していますが(笑)

時事ネタは当事者と被害者がいることが多いので深追いはここまでにして、また明るい話題を探しますね